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2008 10,12 20:49 |
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こんばんは、井上 涼子です。
と、こんなに丁寧に挨拶している余裕はなかったですね。 今日のゲームが終わって、北見監督はとうとうキレてしまいました。 北見監督は負けたゲームでも結構気さくにインタビューには応じていました。 ところが今日ゲームが終わった後、北見監督は真っ先にロッカールームに帰ってしまい、そしてそそくさと着替えをすませると選手を待とうとせずにそのままバスに引き揚げてしまったのです。 私たちも突然のことで、ビックリしました。 もちろん今日の敗戦は私たちにも正直にこたえました。 でもそれでも今日のようなことが起こるとは思っていませんでした。 おそらく北見監督は今日のEWI戦、なんとしても勝ちたかったと思うんです。 結構負けが込んでいたこともありますし、来週が苦手のFCH戦ということもあったので、北見監督はここで連敗、というのだけはしたくなかったと思うのです。 そこで今日北見監督は満を持してエースセットを持ってきました。 ところが信じられないような〜私たちでさえも信じられないと思っているくらいですから〜負け方をしてしまったのですから、北見監督としてみればどうしたらいいのか分からなかったと思うのです。 とにかく北見監督がいなくても、ミーティングはしなければいけません。というより、ここでミーティングをしないでいつするのか、という雰囲気になっていました。 選手たちだけのミーティング。 最初は点を与え過ぎた守備陣と、点の取れない攻撃陣で罵り合いをしていました。 「今の状態なら育美より上杉の方がいいんじゃない?」 野崎さんがそう声を荒げて、育美ちゃんがしょげ返っちゃったりもしました。 「だいいちさ、何度も花桜梨さんが1対1になるようなプレーをされたら、いくら花桜梨がスーパーGKだって防ぎ切れないよ」 お返しとばかりに陽ノ下さんもやり返して守備陣が気色ばむこともありました。 いったいどうしたら収集がつくのか。私はなす術もなくその場のやり取りを見守っていました。 「誰が悪いといったら、それはみんなじゃないの?」 突然鋭い声が聞こえてきました。 その声の方を見ると、八重さんが憮然とした表情で椅子に座っていました。 「まず3失点を喫した私が最も悪い」 憮然とした表情をしたまま、八重さんが話をはじめました。 「その上でいうなら、守備陣だって褒められたものではなかった。少なくても4度は決定的な形で相手をフリーにさせて3点を献上させるきっかけになったわけだし。それに無用なファウルで首を絞める結果にもなった」 そう言われると守備陣の誰も声を出せなかった。佐野倉さんは実際その通りだと頷いていました。 「中盤だって。中盤でのポゼッションが前半は全くなっていなかった。それが相手に勢いづかせた原因だよね、涼子」 そう言われると私にも何も言うことはできません。 「そしてトップの2人も自分は代表選手という甘えた気分が残っているのがプレーに見えていた。それが決定的な場面をことごとく逃した原因だよ」 育美も苺もそう言われると反論もできないようにしょげ返ってしまった。 「私だって伊達に全部のポジションをやっていたわけじゃない。それぞれにポジションで必要なことは何か、それを考えるいい機会になったし、今はそう言ったことを考えてポジション取りを指示するようになった」 みんなは静かに花桜梨さんの話を聞いています。やはり前キャプテン、そして監督経験者ということもあって、理論的なことをいっています。 「第1ステージを制したからあとはもう大丈夫、とか思っているんじゃないかな? 違うよ。第2ステージも、そしてWinter杯も貪欲に取る気じゃないといつの間にかチームが弱体化してしまうと思うよ。そしてそれを昨年嫌というほど味わったのは知っているよね」 そうでした。記念杯覇者として臨んだ昨シーズン、どこでどう歯車が狂ったのか、第1ステージ7位、そして第2ステージでは最下位ととんでもない苦杯を味わったのでした。 「で、今日負けたみんなはどうしたい?」 「どうしたいって?」 森井さんが聞きます。 「今日出たメンバーはとにかく今日の結果は悔しくて仕方ないでしょう?」 みんなが頷きます。 「そして次のゲームは広島でまたイレブン・ウィナーズと対戦するんだよ」 またみんなが頷きます。 「そしてWinter杯はまだ決めていないんだよ」 そう、4チーム中EWI、HAN、SSSの3チームは決勝トーナメント進出が決まっていますが、残り1つの椅子をうちとSCMが争っているわけです。 「勝って今日のリベンジを果たしたいと思わない?」 「もちろん!」 「当然じゃん!」 「そうだよ!」 「やったろうじゃん!」 みんなの口から「リベンジしたい!」という気持ちが伝わってきました。 「それじゃその気持ちを北見監督に伝えよう」 「うん」 「そうだ、そうしよう!」 みんなはそう言って着替えを荷物の中にしまってバスに乗り込みました。 北見監督は、苦笑いしながら、八重さんの決意表明に 「そうか、分かった」 そう言いました。 15日のゲームはリベンジ戦、私たちの中ではそう決まりました。 PR |
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