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2007 03,23 21:22 |
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こんばんは、井上 涼子です。
まずは業務連絡です。 この日付は23日になっていますが、その日はここの中の人は酒を飲んで、挙げ句の果てにカラオケでシャウトして家に帰ってきたらそのままバッタリいってしまいまして。 ということで、実は24日に書いています。 さて、昨日(22日)のことでした。 いつものように練習をしていると、ベンチで休みをとっていた優飛ちゃんの傍に、ごく自然にという感じで北見監督が座りました。 何となく世間話のような感じでしょうか、お喋りをしていたのですが… 突然北見監督が優飛ちゃんの肩に手を乗せて、覗き込むように優飛ちゃんを見つめ始めました。 そして何ごとか優飛ちゃんに語りかけています。 優飛ちゃんはそれほど大きくない身体をさらに縮めるようにして身体を竦めながら、首を横に振っていました。 北見監督はちょっと苦笑いしながら、その場を離れました。 そして今日。
同じように優飛ちゃんが休んでいると、北見監督がまたごく自然に優飛ちゃんの傍に座りました。 いい加減優飛ちゃんも乗り気でないんだから、そのあたりの空気を読んで欲しいんですけどね。 昨日は北見監督たちの場所が私から離れていましたから、何を話していたか分かりませんでした。 でも今日は比較的近いので、北見監督の声がそれなりに聞こえてきます。 優飛ちゃんの声は聞こえませんよ。だって喋れませんからね。 最初は本当に他愛のない話をしていました。 優飛ちゃんも結構嬉しそうに話に応じていました。 あれ? 優飛ちゃん、北見監督のこと嫌いじゃないのかな? それとも嫌々ながら付き合っているのかな? 「優飛、あのことなんだけどさ…」 北見監督がそう言うと、優飛ちゃんが真剣な眼差しで北見監督を見つめました。 何かありそうです。 「優飛が悩んでいるのは俺も知ってる。まああまりしたい気分じゃないのは分かるんだ」 えっ!? 何の話? 「だからとりあえずさ、難しく考えずに、俺とやってみないか?」 えっ!!?? ダメだよ優飛ちゃん! 北見監督にやらせちゃったら、優飛ちゃん、メロメロになってバドどころじゃなくなるよ! 優飛ちゃんはしばらく考えてから、北見監督を見つめて… 首を縦に振りました。 「それじゃ、1回頑張ってみようか」 北見監督の声に促されるように二人は腰を上げ、並んでクラブハウスに引き揚げていきました。 私は練習を中断して、みんなに今までのことを話しました。 「優飛ちゃんを北見監督の毒牙から守る会」のメンバー…(まあ、北見監督とエッチしちゃった女の子がほとんど会員なんですけどね)はいきり立って、それ以外のメンバーも好奇心からクラブハウスに向かうことになりました。 クラブハウスでは北見監督の息遣いが聞こえてきました。 優飛ちゃんは… やはり黙ったままです。 一体クラブハウスの室内トレーニング場で、何をしているのでしょうか? そっと中を覗こうとしてドアを開けた次の瞬間… 自分も中の様子を覗きたいとみんながドアのところに殺到して、ドアが一気に開いてしまいました。 北見監督と優飛ちゃんがビックリした表情をしてこちらを見つめていました。 …ちゃんと優飛ちゃんはバドミントンのユニフォームを着ていました。 「お前ら、一体何をしにここに来たんだ?」 北見監督の冷たい視線が私たちに注がれます。 「あの… それは…」 花桜梨さんが言い淀んでいると、北見監督は苦笑いしながら、 「まさか俺と優飛がエッチをしていると思って来たんじゃないの?」 …思いっきり図星を指されました。 「呆れてものが言えないな…」 北見監督が本当に呆れた表情で私たちに一言言ってから、近くに来ていた優飛ちゃんの頭を撫でて、 「優飛がゲームが出来ないというから、それじゃ難しく考えずに、俺と単純にバドミントンを楽しまないか、と誘っただけなんだけどね」 なんでも優飛ちゃんは選手としての力量は群を抜いていいらしい(話によると、まだ15歳なのに実力的には日本のトップレベルの選手と同じくらい上手い、らしいです)のですが、ある事情から今はゲームをすることが出来なくなってしまったそうなんです。 最近1回だけある中学校で男の子とゲームをしただけで、それ以外の人からゲームを誘われても全くしなかったらしいのです。どうも、その「事情」で両親と姉の恋人兼専属トレーナーを亡くし、そして姉もバドミントンが出来なくなったそうなのですが、勝敗のかかるゲームになると途端に嫌がってしまうようなのです。 そこで北見監督はとにかくゲーム慣れさせてあげようとの親心で、優飛ちゃんにゲームをしないかと誘ってみたのだそうです。 「まあそういうわけで、君達が考えているようなお楽しみはここではないと思って欲しい」 北見監督はそう言うと、優飛ちゃんとまたゲームをし始めました。 私たちはそれを見ていました。 優飛ちゃん、何だか楽しそうにゲームしています。 北見監督が決して策を弄したりせずに素直にシャトルを返しているので、優飛ちゃんも純粋にシャトルを北見監督に返そうとしている、そのラリーの中で、優飛ちゃんが生き生きとプレーしているのです。 みんなも優飛ちゃんを想う北見監督の心が、何となく分かった気がしました。 「それじゃ、私たちも練習に戻りましょう」 花桜梨さんがそう言ったのをきっかけに、私たちも練習に戻ることにしました。 それにしても… 本当に北見監督って、人の心を読む天才、なんでしょうかね? PR |
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