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2006 07,02 21:16 |
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こんばんは、佐倉 楓子です。
あと2試合で記念杯第1ステージも終わりです。 今週は4日にSharp&Crisp武蔵野戦、そして8日に最終戦のROOMMATES戦が待っています。 まずはSharp&Crisp武蔵野戦で勝って最終戦を優位に進め、最後のROOMMATES戦に臨む、そういうスタンスで行こう、そう考えています。 でも… 監督の考えは違っていました。 北見監督は昨日ミーティングのときに、4日のゲームと最終戦のオーダーを発表しました。
まずは最終戦のROOMMATES戦。 GK 八重 花桜梨さん DF 右に橘 恵美さん、左に藤沢 夏海さん、そして中央に鞠川 奈津江さん。 MF ボランチ右に井上 涼子さん、左に神条 芹華さん。 ここまで読み上げて、驚きの声が上がりました。今まで司令塔をしていた井上さんを、ここに来てなんでボランチにするんでしょうか? ウイングハーフは右に陽ノ下 光さん、左に朝日奈 夕子さん。 トップ下に綾崎 若菜さん。 考えてみると、ボランチの綾崎さんとトップ下の井上さんをそっくり逆にしています。みんなにも困惑が広がっていました。 FW 左ウイングに神戸 留美さん、そしてCFに伊集院 レイさん。 監督はそう言うと、井上さんに特に話をしました。 「涼子、お前の仕事は1つ。ROOMMATESの前キャプテンのプライドをかけて、現キャプテンの恵壬と勝負しろ」 言われてみれば、涼子さんの右ボランチは、ちょうと佐野倉さんの左ウイングハーフのケアをするポジションです。 それを狙って、敢えてボランチにしたんですね。 「で次に、Sharp&Crisp武蔵野戦のオーダーだが…」 監督はそう言って4日のゲームのスターターを発表します。 GK 八重 花桜梨さん DF 右に橘 恵美さん、左に藤沢 夏海さん、そして中央に鞠川 奈津江さん。 MF ボランチ右に九段下 舞佳さん、左に片桐 彩子さん。 「片桐さん?」 藤崎さんが怪訝そうな感じで聞きました。 でも監督は何も言わずに、続きを発表します。 ウイングハーフは右に藤崎 詩織さん、左に朝日奈 夕子さん。 トップ下に麻生 華澄先生。 FW 左ウイングに神戸 留美さん、そしてCFに佐倉 楓子ちゃん。 えっ… 私ですか!? みんなもびっくりした表情です。 でもなんで私なんか? みんながその理由を聞こうとして、代表して八重さんが手を挙げた時に、監督は、 「花桜梨、このオーダーの理由を言うから、とりあえず手を降ろしてくれないか?」 八重さんは監督に言われて手を降ろしました。 「みんなも知っての通り、うちは開幕前に3人の選手をサテライトに落とした」 みんなは監督の言葉に、一様に頷きました。 そう、桜花杯を終えて北見監督が新チームを発表した時、そのことに不満を述べた3人が造反を起こし、サテライトに降格するという事件があった。 「最近もサテライトチームに行って顔を覗いてきたが、あの3人はあの件のことを反省してチームを一生懸命守り立てようと頑張っているのが分かった」 監督の言葉を、みんな神妙に聞いています。 「だから、そろそろ3人の居場所を考えないといけないな、そう思うようになった。でも3人加われば、当然3人外れることになる。エントリーは23人しか出来ないからな」 誰もが監督の顔を真剣に見つめました。恐らくみんな3人に不満はあるのでしょう。でも他ならぬ監督が3人の復帰を検討しているからには、監督の意向には逆らえないな、そう感じているようにも見えました。 「それで第1ステージを最後にチームを離れる3人をスタメンに入れようと思ったんだ」 何となく分かりました。私の先発が。 「まずは彩子だけど、彼女はこれから絵を勉強したいと言うことだったし、パリに留学したい意向を持っているようだったから、第1ステージを持ってチームを離れることになった」 みんなが片桐さんの顔を見つめます。片桐さんは照れた表情をしていました。 「そしてかえちゃんは第1ステージは選手とマネージャーの2足の草鞋を履いてもらっていたけど、第2ステージからはマネージャーに専念してもらうことにした」 そうでした。私の本職はバイスマネージャー。選手の方が片手間のお仕事だったんです。 「で最後に3人目なんだけど…」 みんなが朝日奈さんを見つめました。朝日奈さんは下を向いています。 「あの時には造反した穂多琉に代わってヒナを上げたわけだけど、今さらヒナを下に下げることは不可能になった。かといって誰を下げるかといっても下げる選手がいない、そう思っていたところ…」 監督はそう言って一端言葉を切りました。 みんなが固唾を飲んで次の言葉を待っています。 「華澄先生がコーチの勉強をしたいので、選手登録を外して欲しい、そう申し出てきたんだ」 みんな一斉に先生の方を向きました。 「うん、私ももう年だし、それに中盤には凄い才能を持った選手が一杯いるんだもの。この前の造反の結果として代理監督を務めた時に、コーチの勉強をもっとしないとダメだな、そう思いました」 先生がそうみんなに説明しました。 「だからこの3人の最後の晴れ舞台、ということでオーダーを決めたんだ。もちろん負ける気はさらさらないから、守備陣はいつもの4人にしたけどね」 監督はそう言ってウインクをしました。 どこからともなく、ときの声が上がりました。 みんな、チームの仲間だった私たちに勝利をプレゼントしよう、そういう気持ちが沸き上がってきたのだと思います。 私も、一生懸命最後の晴れ舞台を頑張りたいと思います。 PR |
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