2024 11,22 20:00 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2008 05,28 21:15 |
|
こんばんは、佐野倉 恵壬です。
いつものように練習が終わったあと、クラブハウスで戦略を練っていました。 涼ちゃんとシオ、私、吉野さんに花桜梨さんも入って、FCはばたき戦の攻め方、守り方をシミュレートしていました。 「夏穂ちゃんとか光ちゃんにボールを預けてクロスで攻めるのはどうかな?」 「いや、葵も鞠川さんも高さは強いから、あまり有効な攻め方じゃないと思うんだ。だからここは涼ちゃんから直接スルーパスを入れたらどうかな?」 「なるほどね…」 そんな話をしている時に、涼ちゃんの携帯が鳴りました。 「もしもし、涼子です。 …はい? 二階堂さん?」 二階堂さんからの電話と分かった私たちは、突然無言になりました。 「はい… えっ、葵ちゃんが? うん… うん… そっかぁ…」 涼ちゃんの声もちょっと沈みがちです。 「こっちも考えてはみるけど… そっちの方では葵ちゃんを立ち直らせる方法はなかなか見つからないんですか… 分かりました。今中心メンバーがいるので、こっちでも話をしてみます。何かいい方法が見つかりましたら、また折り返し電話します。 はい、失礼します」 涼ちゃんが電話を切ると、私たちに向かって、 「葵ちゃんがこの前のゲームで失点につながるミスをしたらしくて、相当落ち込んでいるみたいなの。何かいい案ないかな?」 と聞いてきました。 「葵ちゃんって、波多野さん? 他チームのことなんだからうちは関係ないんじゃないの?」 藤崎さんが答えます。意外に冷たい反応です。 「でも私たちにとっては同じ日本代表の選手だし、かつてはROOMMATESやこのチームで一緒に戦った仲間なんだから、少しは手を差し伸べてあげてもいいんじゃないかな、と思うんだけど」 シオの気持ちも分かるんですけど、涼ちゃんの気持ちもよく分かります。そして代表に選ばれている吉野さんも同じ意見のようです。 私の気持ちはあとで言いますけど、花桜梨さんは? 「そうだね、たとえ短い期間でも一緒に戦った仲間だから、少しは何とかしてあげたいと思うよね。それに、波多野さんが出ないと分かったら、ネ」 そう言えば営業は波多野さんが出ると信じて弁当を作る、なんて話をしていましたね。 「恵壬はどうなの?」 「私は… 葵には立ち直って欲しい。そのためにWoody BELL'Zで出来ることがあったら手助けしてあげたいと思っている。個人的にもっとも付き合いが長い訳だし」 それが私の気持ち。 「分かった。それじゃどうしようか?」 「Woody BELL'Zの練習に参加させたらどうかな?」 花桜梨さんが、ある意味暴論に近い意見を切り出しました。 「でも…」 「波多野さんに知られてまずいフォーメーションなんて、どうせ使っても意味がないよ。それなら波多野さんに今のWoody BELL'Zを見てもらって、私たちの姿勢を見せてあげた方がいいんじゃないかと思うの。あとは立ち直らせる言葉を持っている人の人選だけど…」 「私がやります」 私が言いました。 「さっき言ったけどROOMMATESからの付き合いだから葵との付き合いも長いし、それに今は同じポジションだから話せることも多いと思うんだ」 「そうですね。それじゃ話の方は恵壬に任せちゃうけど、頼みます」 「了解」 そのあとやることは結構ありました。 まずは北見監督に話をします。 北見監督も葵の状況を理解してくれて、とりあえず明日の午前の練習に葵を合流させる許可を得ました。 その上で涼ちゃんが二階堂さんに電話をして、二階堂さんから川口監督に、葵をWoody BELL'Zの練習に出す許可を貰うようにしてもらうようお願いしました。 もちろん北見監督も許可をしていることをお話しして、と念を押しました。 とりあえず明日の練習でどうなるか… 珍しく楽しみになりました。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |