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2008 08,10 21:52 |
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こんばんは、佐野倉です。
今日は日本代表の対オーストラリア戦が行われるので、みんなでヘイズヒルズに行きました。 私たちは選手ということで、観望席に入れてもらい、そこからゲームの模様を眺めました。 青のユニフォームに包まれた選手たちがピッチに散らばります。 番号を見ると、6番の千葉さんと11番の育美がピッチにいました。20番の森井さんと26番の羽柴さんはどうやらベンチのようです。 ゲームはとにかく中盤で目まぐるしくボールを奪い合う展開に終止し、なかなか育美のところまでボールがいきません。 そしてオーストラリアは右サイドのクロスが目立つようになりました。 そこはいつもなら森井さんのポジションなのですが、今日は守備的に並木さんが入ったようです。 なんだか嫌な流れの中でゲームは進んでいました。 そんな時に、そんな嫌な流れを断ち切ったのは藤崎さんと清水さんの海外組でした。 前半43分、藤崎さんの鋭いスルーパスにDFを張り付かせたままの清水さんがダイレクトシュート。ボールはGKが後ろに逸らしてゴールに入っていきました。 自分も代表にいた涼子さんが、「凄いね、あれが海外組の実力なんだろうね」と溜息をついていました。 前半は1-0で日本代表がリードして折り返しました。 しかし、後半に入ってオーストラリアの攻撃が凄まじく、開始8分には小野寺さんと交錯した相手FWが体勢を立て直してゴールを決めてしまい、1-1に追い付かれてしまいました。 その後も危ない場面があったものの、次第にまた中盤でのボールの奪い合いに終止していくことになりました。 そんな中、日本代表が後半も折り返したところで初めてカードを切ってきました。 (この時点でオーストラリア代表は既に3枚のカードを切り終わっていました) 20 森井 夏穂 森井さんがとうとうピッチに出てきました。恐らく左サイドから攻めを作りたいという意図があったのでしょう。 森井さんはしばらくボールを回して自分の気持ちを高めているような感じでしたが、そうしているうちに最大の見せ場がやってきました。 森井さんがボールを受けた後、突如としてドリブル突破をはかったのです。 相手DFを引き連れながらも左サイドを突破していき、エンドラインに近いところでクロスをあげます。 そこに待ち構えていたのは育美でした。ファーサイドでダイビングヘッドを試みます。 「育美、決めて!」 しかしその声援をあざ笑うかのようにボールは育美の頭の前を空しく通り過ぎてしまいます。 「あ〜あ…」 そこでチャンスは費えた、かのように思いました。 ところが逆サイドに転がったボールを、フォローにいっていた清水さんが拾うと、そのまま角度のないところからシュートを放ってきました。 まさかそこからシュートを撃つと思っていなかったGKをあざ笑うかのように、ボールはゴール中央に突き刺さりました。 育美が唖然といった様子でゴールに突き刺さったボールを見つめています。 清水さんが嬉しそうに両手を振って観客の声援に応えます。 そして左サイドの方に駆け寄って、アシストを決めた森井さんと抱き合います。 2-1。またしてもリードを奪いました。 そして今度はそれに守備陣が応えます。 もうゴールを許してはいけない、そう心に念じた守備陣の思いが残り15分のピッチに激しく広がりました。 千葉さんも必死になってボールを追いかけます。 森井さんもドリブル突破を図ったオーストラリアの選手を何とか止めます。 そして… ホイッスルが鳴って、試合が終わりました。 日本代表が2-1で勝ち、この瞬間ダイアモンドカップ本戦の出場権を2番目に手にしました。1番目は前回優勝チームで開催国のイタリアなんですが、予選からの本大会出場は一番最初になります。 みんなが嬉しそうに両手を挙げて観客の歓声に応えます。 満面の笑みをたたえた清水さんや藤崎さんが、嬉しそうな表情でピッチを走り回ります。 恐らく海外組の選手たちにとって、日本をこれほどまでに感じたことはなかったかもしれません。 「さて、ダイアモンドカップ本戦の出場権をこれで得たわけだけど…」 北見監督は初めてポツリと喋りました。 「これからはダイアモンドカップ本戦に立つための戦いが切って落とされることになる。今回チームからは都合5人の代表選手を送り出したわけだけど、ここからもう一度リセットして、新たな戦いが始まるわけだ」 みんな北見監督の話を真剣に聞いています。 「そして、今いる代表も、決して安住のポジションではない。苺は召集されての2試合ゲームに出ていないし、育美だって今のままでは代表落ちの可能性がある」 北見監督はそう言いました。結構シビアな話になりそうです。 「そして、第2ステージを制するためにも、決して今の代表選手にも甘い顔はしない。いくら得点女王でも、調子が悪ければ外す。今のチームにはシンディも上杉もいるんだからね」 そうでした。北見監督は決して代表選手を甘やかす人ではありません。…まあ代表選手にエッチなご褒美をあげる可能性はありますが。 「だから第2ステージは誰であろうと安住のポジションはない、そう思って臨んで欲しい。少なくてもウインターカップがあるから、できるだけ君たちには多くの闘う機会をあげたいとは思うけどね」 「はい!」 北見監督は嬉しそうに私たちを見つめてから、 「それでは北見に戻るか。北見に戻ったら花火大会をするぞ」 部屋がみんなの歓声に包まれたのはいうまでもありません。 PR |
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