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2007 10,09 21:38 |
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こんばんは、森下 茜です。
今日からまたSharp&Crisp武蔵野戦に向けて練習が始まりました。 今回の相手は今年度最強チーム。 桜花杯、記念杯第1ステージを総なめにし、記念杯第2ステージも2戦とも3-0の貫禄勝ちで単独トップに立っています。 記念杯で低迷した私たちには、もしかしたら歯が立たないかも知れない、そんな危惧もあります。 ましてや、どういう組み方をしたのか、記念杯とウインターカップで中2日で2度対戦するスケジュールになっています。 …一体誰が組んだんですか、全く! でも、救いはあるようです。 エースの桐屋さんが先日の選鋭近衛隊戦で怪我をして、ちょうど14日のWoody BELL'Z戦までベンチから外れそうです。2得点1アシストを記録しているだけに、彼女の離脱は結構大きいなとは思います。 しかもまだ明日10日にトップレディー・スターズ戦が控えているので、そこでまた負傷者が出ないとも限りません。 少なくてもうちは14日は万全の態勢で迎えられるのが大きいですね。 ところで… やはりこの話を抜きにはできませんね。 この前のゲームが終わった後、無得点だったけど、無失点に抑えられたことにみんなが拍手を送ってくれました。 みんな知っているんです。Woody BELL'Zがそもそも堅守で知られていたチームだったということを。そして今季のチームは少し意識が変わっていることを。 一回は冷や汗をかいた吉野さんも、拍手に応えて手を振りました。 一方で私はある人の姿を探しました。 そう、葵ちゃんがどこにいるのかな、それだけを考えていました。 葵ちゃんは悔しそうな表情で、そそくさとピッチを去ろうとしていました。 もうこの場所にいたくない、そんな感じで。 私は葵ちゃんに声をかけようと近づきました。 …その葵ちゃんに、後ろから抱きついてきた人がいました。 葵ちゃんがビックリして振り向きます。 その人は、Woody BELL'Zの11番のユニフォームをつけた人、そう、井上涼子さんだったのです。 (ゴメンなさい、涼子さんって、今シーズンから上杉さんも加入しちゃったからね。…えっ、『涼ちゃん』でいい?) 「涼ちゃん!」 葵ちゃんがビックリした表情で涼ちゃんを見つめます。 「葵ちゃん、頑張ってたじゃない!」 涼ちゃんが嬉しそうに葵ちゃんに語りかけていました。 「えっ、でも、全然ダメだった…」 「そんなことはないよ。何だかんだ言って、肝心なところでは抑え切られちゃったし」 「でも…」 「もう、葵ちゃんったら意外に考え込んじゃうんだね」 一瞬2人の間に静寂が流れたような気がしました。 「確かに葵ちゃんがああいうことを言ったのにはムカッてきたね」 涼ちゃんがそう言って空を見上げます。 「あの発言があったから、私たちはそれならディフェンスを潰して決定的なチャンスを多く作ろうか、そういう考え方を持つようになったわけだけど、ね」 葵ちゃんは黙ったままです。 「でもね、忘れちゃいけないんだけど…」 涼ちゃんはそう言って葵ちゃんを見つめます。 「私は葵ちゃんが好き。ROOMMATESでもWoody BELL'Zでも一緒にプレーしてきたわけだし、そんな仲間を嫌いにはなれない」 葵ちゃんがビックリした表情になりました。 「もちろん私はWoody BELL'Zの選手だし、葵ちゃんは今はFCはばたきの選手。やる時は真剣にやるし、葵ちゃん相手に遠慮はしないよ」 涼ちゃんはそう言うと、悪戯っぽい表情になって、 「でも、私は素顔の葵ちゃんを知っているから、その葵ちゃんまで嫌いにはなれない」 そう言って笑顔を見せました。 「別にいいじゃない。Woody BELL'Zを憎んだっていいし、それがモチベーションになるんだったら徹底的に恨みな。でもゲームが終わったら、私たち一緒に頑張った仲なんだし、少しはお喋りしてまた仲良くなっていきたいな、なんて思っているんだ」 葵ちゃんの表情も、どことなくどう反応していいか分からないような雰囲気でした。 そんな時に、最初はそれほど大きくなかったのですが、聞こえてきました。 「♪、♪、♪♪♪、はた〜のあおい! ♪、♪、♪♪♪、はた〜のあおい!」 葵ちゃんへのエールを、Woody BELL'Zの応援団が始めていたのです。 そのエールは、少しずつ大きくなって、最後にはルーテシア・パーク全体に広がっていきました。 葵ちゃんもビックリした表情で、スタンドを見回します。 「葵ちゃんはFCはばたきに行ったけど、一緒に戦ってきた仲間、みんなだって忘れていないんだよ」 涼ちゃんがそう言うと、葵ちゃんは涙を流しながら、手を振ってWoody BELL'Zサポーターに応えました。 「波多野〜! はばたきでも頑張れよ〜!」 「Woody BELL'Zでは手を抜いていいから、他のゲームではしっかり頑張れよ!」 いろんな声援が葵ちゃんにかけられていました。 葵ちゃんはそんなみんなに向かって、 「ありがとう! Woody BELL'Z相手でも手を抜かないけど、でもこのチームで頑張ってきたことを、これからはばたきで一生懸命やっていくから! みんなもWoody BELL'Zの応援、頑張れよ!」 声が枯れるほどに叫びました。 それに応えるかのように、みんなも大歓声で葵ちゃんを讃えます。 気がつくとWoody BELL'Zのメンバーがみんな、葵ちゃんのところに集まってきました。 「みんな、ありがとうな! 今日ここでプレーできて良かったよ。これから向こうで頑張るから、みんなも頑張れよ!」 涙を浮かべながら、葵ちゃんはみんなに言いました。 「今度ははばたきモナコ・スタジアムで、真剣勝負な!」 そう言って葵ちゃんは笑顔でピッチを後にしました。 最後に葵ちゃんも気持ち良くルーテシア・パークを後にできたことは、本当に嬉しく感じました。 これからもはばたきで頑張ってね。 もちろん私たちも、優勝に向けて頑張ります! PR |
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コメント |
移籍したけどやっぱりアタシはこのチームにいれて良かった!
勝手に誤解してあんな事言って本当にゴメン… 許してくれるとは思ってないけど反省してるから… …涼ちゃんが最後に声かけてくれなかったらこんな事言ってるワケないけどね(苦笑) 涼ちゃん、みんな本当に有難う! アタシFCHでも頑張るからね! それじゃ今度はモナコ・スタジアムで会おう! |
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