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2006 10,24 22:49 |
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こんばんは、八重 花桜梨です。
昨夜春日スプリングサンズの練習風景を見たあと、福岡市街でトンコツラーメンを食べてから、新幹線で広島に向かいました。 駅前のビジネスホテルに泊まって今日を迎えた訳ですが、福岡から1時間で広島なんて、本当に早いですね。 朝ちょっと早くホテルを出て、広島駅前にいきました、 このあと電車で平和公園に行こうという考えです。今日は監督も一緒に電車で回るつもりです。 ところが、電停のりばに着いた早々、いきなりちょうど着いた電車から飛び下りた女子高生にぶつかられました。 「いった〜い!」 私よりもぶつかってきた女の子の方が大声で痛がっています。その表情を見て、どこかで見たような気がしました。 「大丈夫?」 「あ、あたしは大丈夫ですけど… やばい! 急がないと朝練に間に合わない!」 彼女はそういうと、慌てて荷物をまとめて駅の先へと走っていきました。 「花桜梨、大丈夫か?」 監督が心配そうに聞いてきました。 「はい、私は大丈夫ですけど…」 私はそう言って立ち上がろうとして… 傍らに置いてある荷物に気がつきました。 「あの子の荷物、忘れ去られちゃってますね」 何となくおっちょこちょいな感じのする女の子だった、という感じなので、しょうがないのかな? 「花桜梨、彼女の荷物届けてくれないか? どうやら生徒手帳もあるみたいだし」 監督はそう言って私にカバンと生徒手帳を預けました。 広島フェリシア女学院2年2組、小泉智美、か。 … あれ? かつて私と一緒にバスケをやっていた、あの智ちゃん? 私は監督に「ちょっと待ってて下さい!」と言い残して、彼女の後を追いました。 広島フェリシア女学院は、実は駅から遠くはありません。 駅の先の方まで行って、信号を左折した先にある橋を渡ると意外に近いそうです。 私がその橋を渡って学校に行こうとした時、橋の向こうから、さっきの女の子が半べそをかきながらこっちにやってきました。 「智ちゃん、荷物持ってきたよ!」 私がそう言うと、智ちゃんの表情がパッと明るくなりました。 「えっ… あ、ありがとうございます!」 智ちゃんはそう言って私のところに駆け寄ると、荷物を私から受け取って、愛おしそうに中を確認しました。 「本当にありがとうございます。でもなんでああしの… あっ!!」 智ちゃんは私の顔を見て、やっと気が着いたようです。 「花桜梨さん! 広島に来てたんだ! 折角来てくれたんだったら、電話の1つもしてくれれば良かったのに!」 智ちゃんはそう言って私の手をぶんぶん振り回します。 「そう言えば花桜梨さん、今はサッカーしてるんだったよね。Woody BELL'Zだったっけ? …あれ?」 智ちゃんはそう言って、私の顔を覗き込みました。 「花桜梨さん、そう言えばリーグの方は?」 何だか表情に陰りがあります。 「うん、ちょっとドジしちゃってね、第2ステージはもう休めって、監督が」 「監督が?」 「で、ちょっと気晴らしに監督と一緒に旅をしていたところ。広島に着いたのが昨夜遅くだから、連絡が出来なかったんだ」 「そっか…」 「ところで、智ちゃん、バスケの朝練は?」 「あっ、いっけな〜い!」 智ちゃんはそう言って学校に走りはじめようとして、また振り返った。 「花桜梨さん、その監督さんと一緒に、広島で一番美味しいお好み焼き屋行かない?」 智ちゃんがそう言うと、私も嬉しそうに、 「いいよ。それじゃどうする?」 「今日は5時までだから、5時半に広島の電停前ってことで」 「了解!」 私がそう言うと、智ちゃんは本当に嬉しそうな表情で学校に向かって駆け出していった。 広島駅に戻ると、監督が苦笑いしながら私を待ってくれていた。 「それじゃ行くよ」 私は監督の後について、電停からチンチン電車にのった。 原爆ドーム前の電停で降りると、目の前に原爆ドームが聳え立っていた。 原爆ドームはもともとは県の産業奨励館だったそうです。でもあの8.6の結果、瓦礫の館に化けてしまったのだそうです。 今でこそ綺麗な公園が広がっているこの地に、61年前原子爆弾が落ち、そして広島が廃虚と化したという事実をありのままに伝えている、そんな感じがしました。 平和公園を突っ切って、慰霊碑の前に来ました。 安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから 広島は一度死にました。30万以上の人口があった街は、たった1発の原子爆弾で半分に減ってしまいました。 でもそれから不死鳥のごとく甦りました。 そのヒロシマの、もっとも大きなメッセージです。志半ばで亡くなった被爆者への追悼と、そして未来への決意と。 「過ちは繰り返しません、か」 私には、監督のその言葉は心に響きました。 私はこの前のゲーム、過ちを繰り返しました。 2戦連続で2失点したこと、そして第1ステージに引き続いて、油断から最下位チームに同じパターンで逆転負けを喫したこと。 「まあ次に同じことをしないように、そうしっかりと心に刻み込むことは、大切なことだと思う。花桜梨にとってもそうだけど、当然それは俺にとっても」 監督はそういって慰霊碑に手を合わせました。 私も監督にならって、慰霊碑に手を合わせました。 ちょっと長くなりそうなので、とりあえず一回ここで切ります。 申し訳ありませんけど、続きはまた後で。 PR |
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