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2006 04,05 23:01 |
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こんばんは、八重 花桜梨です。
…なんだか、どうしたらいいか分からなくなってきました。 2日にROOMMATESと練習試合を行う予定で、この日新ポジションを発表しました。 ところが… まあ予想通りとはいえ、大掛かりな変更を強いられた守備陣からブーイングが飛びました。 わざわざ鞠川さんがいない中で弄る必要がないじゃないか、と。 まあ監督もそうなることは分かっていたみたいで、自分はこのチームをこうしたい、そう言って説得を始めたのです。 ところが… 「監督はいい稼業ですよね。私たちの気持ちを考えずにコロコロとポジションを変えていって、それで涼しい顔をしていられるんですから」 和泉さんがとんでもないことを言い放ちました。 「そうだぜ! あたしたちがどんだけ一生懸命やってるか、ちゃんと見てないんじゃないのか?」 赤井さんもそれを受けて激しい一言。 「そうや。うちも一生懸命頑張ってんのに、レギュラーしか見てへんやないか?」 相沢さんもきつい一言。 監督を見た私は思わず顔を蒼くしてしまいました。 …まずい。 「そうか、そういう風に見てたんだ」 監督はそう穏やかに答えました。 しかし私には、とても「穏やかに」は見えませんでした。間違いなく、怒りを押し殺しているように感じました。 監督はそんな私の目の前で、静かにボードを持った手を上げると… バンッ!! 持っていたボードを叩きつけて、そのままクラブハウスに戻ってしまいました。 「練習試合は中止! 馬鹿らしくてやってられない!」 今までになかったくらい厳しい口調で、そう吐き捨てるように言い残しながら… 私と華澄先生は何とか監督に落ち着いてもらって、また私たちを指導してもらおうとクラブハウスに入りました。 でも… もはやそんな気もなくなりました。 監督は拳で壁を殴りつけていました。 壁には血の跡がついています。 そして監督は壁を殴りながら、涙を流していました。 私は華澄先生と2人で、監督を強引に止めました。 監督は止めた私たちも殴ろうとしていたそうです。でも… 監督はその拳を振りおろしはしませんでした。 私も華澄先生も、泣きながら監督を止めていました。 私の尊敬する監督に、これ以上傷ついて欲しくなかった。 監督が機嫌を損ねて、私たちが殴られるかも知れない、それも覚悟の上でした。 監督はそんな私たちを見て、自分を取り戻したのでしょう。 不意にお尻のすぐ上に手が当てられました。 そして次の瞬間、自分の身体が後ろに動いたのを感じました。 足は動かないまま、いつの間にか優しく座らされました。 監督も私と華澄先生の間に腰をおろすと、腰に添えられていた手が離れ、次の瞬間後頭部に触れてきました。 「ゴメンな、花桜梨、華澄…」 監督はそう言って優しく頭を撫でてくれました。 私は分かっていました。 監督はちゃんと皆を見ています。私と話をする時、常に皆の調子をよく見ている発言をしています。 だからあのような発言をした3人は、私は許せませんでした。 「監督、ゴメンなさい。私… 監督について行きます。監督も自分が納得するまで、チームを離れた方がいいと思います」 私の言葉に、華澄先生は怒りもしませんでした。 華澄先生も誰が悪いのかは分かっていたのでしょう。 「とにかく手の治療をしないと行けませんね。虹野さんと佐倉さんに一緒に行ってもらって下さい」 華澄先生はそう言って虹野さんたちを呼びに行きました。 私も一旦チームに戻ることにしました。 「八重さん、監督、どうでした?」 陽ノ下さんが心配そうに聞いてきました。 「監督、手を怪我したみたいだから、病院に行ってもらうことにした」 「もしかして、あれと関係あるんですか?」 「わたし、監督の様子見に行っていいですか?」 藤崎さんも涼ちゃんも、監督のことを心配しています。 ところが… 「バッカじゃねぇの?」 赤井さんの声でした。 「そやね、自爆したんはアホのやることやね」 相沢さんも調子にのってこう言いました。 もはや我慢できませんでした。 バンッ!! 乾いた音がグラウンドに響き渡りました。 正確には、ほぼ同時に2発。 私は思わず赤井さんの頬を叩いていました。そして隣では涼ちゃんが相沢さんを… 「最低だね…」 「あなた、誰のせいでこんなことになってるのか分からないの!」 私も涼ちゃんも、怒りが抑えられなくなっていました。 「なっ!!」 「何やて!?」 殴られた2人が気色ばみます。 「監督はちゃんと皆を見ている。あんな発言は監督を冒涜するようなものだよ」 「あなた、あんなこと言える立場なの? 自分に振り向いてもらえる努力をしているようには見えないよ!」 2人は俯いてしまった。 「そんな人たちとは一緒にゲームできない。私も今日はもう帰る」 「ホントはこんなこと言える立場じゃないけど、こんな雰囲気が悪い中で練習なんて出来ないよ。私は監督が心配だから、今日の練習はもうしたくない」 私と涼ちゃんがそう言い放って、揃って踵を返してクラブハウスに戻りました。 これがWoody BELL'Zを襲った大騒動の始まりでした。 PR |
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