2024 11,22 19:47 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2008 11,16 18:30 |
|
そして試合終了のホイッスルが鳴りました。
結果は1-0の勝利。 …でもみんなは嬉しそうな表情をしていません。 試合が終わった後、みんな電光掲示板を注目していました。 電光掲示板には「SSS 2 - 4 EWI」と表示されていました。 いつの間にかEWIが2点を取って突き放したようです。 そのうち、放送室から突如大音量でゲームの様子が流れてきました。 SSS対EWIのラジオの実況でした。 どうやらSSS対EWIの試合終了が遅れていて、まだ試合が終わっていないようでした。 ラジオの中で、なんとか執念で鬼澤選手が終了間際に2ゴールを挙げて2点差に突き放した、そう話しています。 「あと2点か。いくら何でも難しいかもしれないな」 北見監督がポツリとつぶやきました。 そしてその後は進展のないまま… 試合終了のホイッスルが鳴りました。 次の瞬間、電光掲示板が緑色になったかと思うと、 「Congratulation! 祝 第2ステージ制覇」 黄色の文字で(そう、Woody BELL'Zのカラーです)文字が浮かび上がりました。 次の瞬間、ルーテシア・パークが興奮のるつぼに包まれました。 そしてピッチにいた選手たちも、両手を挙げてガッツポーズをしたり、嬉しそうに飛び跳ねたりして喜びを表現していました。 私たちも嬉しくなって、とにかく北見監督をピッチに連れ出していました。 そして胴上げ。 みんな涙を流しながら、北見監督を胴上げしました。 そして涼ちゃん、ゆかりさん、育美さん、シオちゃん、苺ちゃん… いろんな人が胴上げされました。 私たちの大好きなルーテシア・パークで、サポーターたちと一緒に喜びを分かち合う、2年前の第1ステージの時以来のホームでの胴上げに、みんな興奮していました。 北見監督は、「負けないことが最優先。できれば点を取ってきて欲しい」そんな表現で今日のゲームの展望を語っていました。 その「できれば」をWoody BELL'Zはいきなり叶えてしまいました。 開始間もなく、ボールを受けた涼ちゃんが一瞬の判断でボールをゴール右に飛ばしました。 まるでそこに誰かが走っていくのを確信したかのように。 そしてそこには育美ちゃんが走り込んでいました。 育美ちゃんは相手DFを振り切ると、涼ちゃんが飛ばしたボールをワントラップ。そしてGKの橘さんの動きを見てループ気味にボールを蹴りました。 そのボールは橘さんの向こう、無人になったゴールに吸い込まれました。 ゴールに入ったのを確かめた育美ちゃんは嬉しそうに涼ちゃんにハイタッチ。そしてベンチに向かって親指を突き立てるポーズ。北見監督も嬉しそうにサムアップをしていました。 「何とかなりそうですかね」 陽ノ下さんが北見監督に聞いてきました。 「分からないね、何しろ苦手な雨だしね」 北見監督は苦笑しながら答えます。 7分にはパトリシアさんの直接狙ったボールを吉野さんがキャッチ。 「ゆかり、ナイスセーブ!」 北見監督がそう叫ぶと、ゆかりさんも嬉しそうにサムアップ。 その後も2度ほどHANゴールを脅かしますが、その後は逆に相手に押されっぱなしの展開になります。 「望、右サイドはしっかりケアしておくんだぞ。奈津子とのマークの受け渡しもしっかり確認して」 「百合、伊集院のポジションをしっかり確認。高さでは負けるんだからポジショニングで負けないようにしないとな」 「ゆかり、どんどん指示を出して。しっかりと相手を押さえ込ませるようにどんどん指示を出して」 北見監督の指示もせわしなくなってきました。 鞠川さんがシュートをしたボールがクロスバーに当たり、野崎さんがカバー。 「百合、ナイスクリア! 今ので充分OKだよ」 ロスタイム、神条さんの飛び出しに2度反応したゆかりさんに 「ナイスセーブ、今のでいいよ。次のCKでしっかり守りきろう!」 北見監督にとっては冷や汗ものの45分間じゃなかったかな、という気がしますが、何とか1-0で折り返しました。 SSS対EWIはSSSが1-0でリードしているという情報が入りました。 一瞬歓声が沸きましたが、北見監督は冷静に、 「今はリードしていてももしかしたら逆転もあるかもしれない。だからこそ今すべきことは、とにかく残り45分を無失点で乗り切ること。せっかく涼子と育美が取ってきてくれた点を無駄にしちゃダメだ」 「はい!」 みんなも真剣な表情になります。 そうそう、残り45分、がんばろうね! そして後半は序盤は均衡した流れ。もちろんHANに押されているのですが、なんとか守備陣が持ちこたえているという風でした。 そして向こうでは早速和泉さんに代えて須藤さんを投入、事態の打開をはかります。 そんな中、WBLのペナルティエリアで野崎さんが清川さんに倒されました。 「妙子、ゴール裏にいって百合を見てきて欲しい」 「はい!」 安達さんが息せき切って飛び出していきます。 どうなんだろう、そう思いながらしばらく野崎さんの様子を見ていました。野崎さんはテーピングをしてもらって、そのままピッチに戻りましたが… 「野崎さん、怪我しています。交代を考えた方がいいと思います」 「そうか、少し考えさせてくれ」 北見監督が了承しましたが、次の瞬間、事態はさらにひどくなっていました。 今度はセンターサークル内で、さっき倒された野崎さんが伊集院さんに倒されていました。明らかに痛がっている様子です。 「妙子、もう一度見てくれ」 「は、はい!」 また安達さんは今度はこっち側に運ばれてきた野崎さんに駆け寄ってきました。 その間にも北見監督は次々に指示を出します。 「くるみ、お前は奈津の代わりに右サイドに張って、相手の左サイドの突破の阻止」 「はい!」 「遥、お前は涼子の代わりに入って涼子の仕事をやる。キャップとキッカーはシオに代わるように伝令」 「はい!」 「分かったら交代の準備をしておけ」 「「はい!」」 北見監督はそう言って2人の交代を指示しましたが、相当怪我が酷くなっている百合さんの指示はまだです。 「北見監督、百合さんの指示をお願いします」 「とりあえず出ておけ。足が動かなかったら立ったままでいい。すぐ交代を出す」 北見監督はそう言って相手のベンチを見ます。 相手のベンチからはどうやら赤井さんが出るようです。 そしてプレーが中断してこっちは涼子さんと奈津子さんが出て、くるみちゃんと遥さんが出ます。そして向こうは、伊集院さんを下げて赤井さんを投入しました。 北見監督はそれを見るや、監督のところに来た涼子さんと奈津子さんを無視して、 「ちとせ」 と呼びます。 涼子さんも奈津子さんも北見監督の用件が終わるまで大人しく待ちます。 北見監督の横に相沢さんが座ると、北見監督は相沢さんの肩に手を置いて、 「すぐに百合と交代。伊集院が出ているから百合のかわりに直接入る。ゆかりにはポジ等の修正はせずそのままプレイと伝令を出してくれ」 「はいな!」 「分かったらすぐに行け」 「了解!」 北見監督が厳しい表情で相沢さんを見送った後、やっと涼子さんと奈津子さんの方を見て、 「悪かったな、待たせちゃって」 一転笑顔で2人を迎え入れました。 「涼子も奈津子もちゃんと自分の仕事を果たしてくれていたよ。涼子のあのアシストは流石だったよ」 涼子さんも奈津子さんも一転笑顔になります。結構現金ですよね。 まあ涼子さんも奈津子さんも、傍らで百合ちゃんの怪我を見ているから、北見監督がそっちの方の指示を優先させていることは承知しているみたいだったし、まあわだかまりがなくて良かったかな、と。 ゲームはそんなことをしているうちに綾音ちゃんからのクロスを育美ちゃんが押し込もうとするシーンが展開されていました。 そして百合ちゃんが足を引きずりながらピッチから下がりました。向こうも和泉さんを投入します。 「お疲れさま、よく頑張ってくれた。妙子とこだちに足のケアをしてもらいな」 「はい」 力なく返事をした百合ちゃん。やっぱり足の状態は限界だったんでしょうね。 「妙子、こだち、百合のケア頼む」 「「はい」」 早速百合ちゃんは妙子ちゃんとこだちさんに抱きかかえられてロッカールームに消えました。 後半の終盤になって、HANの攻撃も鋭さを増してきました。 赤井さんがミドルシュートを放ったシーン 「ゆかり、いいよ。とりあえずゴールに入れさせなければいいんだ。次のCK気をつけさせろ」 パトリシアのミドルシュートが清川さんに当たって、そのこぼれ球を赤井さんに決められたシーン 結局オフサイドで得点は無効になりました。 「あっぶねぇ〜、綾音、今のところは取られちゃまずいエリアだぞ、気をつけろ!」 結構ゴールに入った時にはみんな心臓に悪い、と思っていたんじゃないかな、と思います。 そしてほとんど相手に攻められっぱなしだった後半も時間が刻一刻と経過していって… そしてホイッスルが鳴りました。 とにかく今は嬉しいという気持ち以外に沸かないのですが。 実はゲームが終わった後、上杉さんも怪我をしていることが判明しました。 そして野崎さんも全治4週間と意外に重傷だったことが判明しました。 次のWinter杯では上杉さんと野崎さんが出られない、と言うことになります。 今はとにかく優勝できたことに喜んでいますけど、野崎さんはWinter杯全部ダメになるそうで、ちょっと残念かな、という気がしないでもないです。 まあでもとにかく、今日は 「優勝おめでとう!」 ですよね♪ PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |