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2006 06,17 17:15 |
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こんにちは、八重 花桜梨です。
さて私はミーティングの話を。 今日はゲームが終わった後、直ちにミーティングが召集されました。 いつもは違うんです。 いつもはゲームが終わった後、1時間くらい時間をとって風呂に入ったりして身だしなみを整えてからミーティングを行います。 ですからみんなスッキリした気分でミーティングを行うことになります。 …まあ私たちは女の子ですし、異性の監督の前ではやはり可愛くみられたいですからね。 もちろん私だけでなく、チームみんなの考えですよ。 でも今日はそんな気分ではありませんでした。 とにかく今すぐに話をしたい、そんな気分でした。 ベンチに戻りながら、私は監督にすぐミーティングを召集して欲しい、そうお願いしようと思っていました。 そしてベンチに戻って監督に近づくと… 監督はまず私の頭を軽くポンと叩きました。 そしてその手を私の頭に起きながら私の横に回りこむようにして近寄ると、一言。 「すぐにミーティングを行う。風呂に入らず待っているよう伝えておけ」 監督も私の言いたいことは分かっているようでした。 みんなミーティングルームで静かに監督を待ちました。
もちろんミーティングルームは冷房をかけていましたが、私たちの汗でむせ返るようなくささです。 普通なら制汗材をかけるのでしょうけど、うちのチームはゲーム終了後お風呂に入って汗を流すので、スプレーを持ってこない人の方が多いのです。 監督が入ってきました。私が号令をかけ、監督に挨拶をします。 監督は前の椅子に座るなり、一言。 「今日のゲーム、誰が一番悪かったのかな?」 私は誰が悪いか、分かっていました。 ただ、私にとっては大切な人なので、決して「あなたが悪い」とは言えません。 でも、なかなか誰も手を挙げようとしないので、私は自分が手を挙げて、そのことを指摘しようとしました。 そして手を挙げました。 しかし監督が当てたのは、別の人でした。 もう1人、私と同時に手を挙げた人がいたのです。 「涼子、誰だ?」 監督は当てた人に鋭い目を向けて聞きました。 涼子さんは、しばらくぎゅっと口を堅く結んで、何かを考えているようでしたが、何かを決意した様子で監督の方を向いて、 「私が悪いんです…」 そう言うと、とうとう緊張の糸が切れたのか、顔を覆って泣きはじめてしまいました。 私は何も言えませんでした。私も、「涼子さんが悪い」そう言おうとしていましたから。 「そうだな」 監督は肯定しました。 「最近のゲームでは、先生が得点に絡むケースが目立って増えているのは分かるよね。でもその間、君は何をしていたの?」 監督に言われても、涼子さんは答えられません。 「先生は恐らく第1ステージで引退をするつもりだ。で、そうしたら誰がこのチームの攻撃陣を引っ張って行くの? 誰が… ゲームを作って行くの?」 監督の言葉は鋭く涼子さんの胸を貫いていました。 「今の状態ではFCはばたきにも大して点を取れないと思うよ。あっちのエースを封じるには、とにかく先にリードを広げて、エースを引っ込めさせる状況に追い詰めないといけないんじゃないかな?」 究極の佐野倉さん封じ、それは佐野倉さんを引っ込めてしまうことなんです。 どのチームも守備面で対策を講じているのですが、難しく考えずに先に2点を取ってしまえば、佐野倉さんを引っ込めて別の選手を出してくる、それこそが佐野倉さん封じと言ってもいいのです。 実際、途中で出た場面は3度。うちと、ROOMMATES戦の2度。ROOMMATES戦に至っては、先制した佐野倉さんを3点取られた時点で前半が終わっていないにも関わらず交代させてしまったくらいですから。 「それであんなちんたらした攻撃をしてたら、その分佐野倉さんの怖さが倍加して行くのは目に見えてくるんじゃないの? そしたら向こうの思う壷じゃないか!」 実際そうだと思います。 「だからもう次のゲームのメンバーを発表するから、次のゲームに備えて2週間、しっかり練習を行うこと」 監督は総意って、メンバーを発表しました。 GK 八重 花桜梨 DF 右に橘 恵美、左に藤沢 夏海、そして中央、鞠川 奈津江 MF ボランチに右、九段下 舞佳、左、神条 芹華。 ウイングハーフに右、陽ノ下 光、左、朝日奈 夕子 そして、トップ下… 監督は一旦言葉を切ります。恐らくは先生の名前がコールされるはずだと思いました。かあるいはシオか。 トップ下、綾崎 若菜 誰もがどよめきました。だって綾崎さんはボランチ失格になったはずだと思うのです。 先生か適任だと思うんですけど、なんで綾崎さんなの? でも監督の指令は絶対です。監督には監督の考えがあるはずですから。 最後にFW、左ウイングに神戸 留美、そしてCFは佐倉 楓子 最後の選手がコールされた時に、もっとどよめきが起きました。 伊集院さんは確かに今は調子を落としていると思います。でもだからといって、楓子ちゃんがCFですか? 親善試合ではなく公式戦ですし、相手は最下位ではなく3位のチームですよ? しかも屈指の攻撃力を誇るチームなんですけど。 「以上、ミーティングは終わり。各自体調官吏はしっかりしておくこと。」 監督はそう言って部屋を出て行きました。 後には訳の分からない様子の私たちが取り残されました。 PR |
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