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2006 06,03 21:06 |
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こんばんは、八重 花桜梨です。
まずは代表の話です。 別に取り乱しているつもりではなかったのですが、そう見えてしまったようですね。 確かに、私も言い過ぎたかな、と思う気はします。 それで改めて思いました。 代表チームに選ばれるのは光栄なことです。 でも代表チームに選ばれたからWoody BELL'Zを辞めなければいけない、という話ではないですから、決して監督との絆は離れているわけではありません。 むしろ、監督が代表チームスタッフに選ばれなければ、監督に代表チームの私を見せつけたいな、そう燃えることもできると思います。 ところで今日は負けました。
アントニオ監督が見に来て下さっていたようなのですが、北見監督は泰然自若といった感じで控え選手を中心に出してきました。 もちろん、私もベンチです。私はいつものように、監督の隣に座ります。 でも今日の監督は、どこかおかしい感じでした。 まず開始早々、すみれちゃんのファウルでマリたちが何ごとか騒いでいました。 ハーフタイムのときに聞いたら、ペナルティエリアのライン際でファウルされたのですが、PKじゃないのか、ということでした。 でも監督は全く動こうとしません。 見晴がイエローを貰っても、気にした風ではありません。 後半に入って監督は早くも手を打ちました。 まずは若菜さんに変わって涼ちゃんを入れます。 でも涼ちゃんにボランチ、ですか? 何となく納得しかねる表情をした涼ちゃんを送り出したあと、次はレイさんを呼び、指示を出します。 そしてマリの代わりにレイさんを投入。 最後にシオを優美ちゃんと交代して… シオもボランチとしての投入だから、やはり頭をひねっています。 そして陽ノ下さんに右サイドを破られて、それを怪我をしている野咲さんに決められて… そのまま逃げ切られてしまいました。 その瞬間、私は監督の表情を見て、唖然としました。 笑顔を見せていたのです。 そして拍手をしながら、悄然として戻ってくるみんなを出迎えるのです。 みんな不思議そうな顔をしながら監督を見ます。 だって… 負けたんですよ、監督。 インタビューでも「まあ仕方がないね」といった表情。 そしてアントニオ監督が北見監督に声をかけます。 監督は苦笑いしながら、アントニオ監督に話をします。 …北見監督って、イタリア語も話せたんですね。 アントニオ監督も最初は目を丸くしていましたが、監督の説明を聞いているうちに、何となく監督の考えが分かったようで、笑って別れました。 今日は新潟での開催なので、とりあえず1泊します。 長岡のホテルにチェックインし、早速監督を訪ねます。 「監督、一体今日のゲームはどういう意図だったんですか?」 早速監督を問いつめます。 その結果監督の口から語られた言葉に、私は言葉を失いました。 今日のイレブン・ウィナーズ戦は、実は負ける可能性が高い前提で臨んだゲームだったこと。 最初はSharp&Crisp武蔵野戦でやる予定だったのだが、ホーム戦であることに気がついて撤回したこと。 この敗戦は監督は思っている以上に深刻に受け止めていないこと。 そして… このゲーム勝ってはいけなかったこと。 「監督、そんな考えじゃまずいんじゃないですか?」 私は監督を強い調子で詰った。 監督はそれでも平然としていた。 「花桜梨…」 私に激しく身体を揺すられながら、監督は私に語りかけた。 「なんですか!?」 「花桜梨… 俺はROOMMATES戦から今のシステムを変えなくてはいけないんじゃないか、そう考えていた」 私は監督を揺する手を止めた。 「このチームには穴がある。右サイドがある意味手薄な形になっている。確かに若菜が一生懸命頑張っているけど、でも彼女に頼るのは危険な気がするんだ」 私は真剣な目で監督を見つめます。 「CBも舞佳はみんなを引っ張るタイプじゃない。今はナツや恵美が何とかフォローしているけど、そのうち崩壊しかねない危険性はある」 確かにマリの引っ張っていた守備陣よりGKの負担は大きい。 「そして当のマリ。そもそも得点力を期待してFWにコンバートしたのに、結局はレイの控え。本人だって欲求不満だろう」 確かにその憂さを男相手に発散させていると言っている。確かにしそれじゃまずいかも知れない。 「そこで、この問題を解決するプランを考えたんだけど…」 そこで北見監督の考えが分かった。負けたいと言った理由も。 「勝っているとこの変更はしにくい、と」 「そういうこと」 監督もやっと嬉しそうに私を見つめた。 「勝っているとどうしてもそのスタイルを踏襲することになる。その間にこの前みたいにボロボロになってしまう。涼子が言ってたけど、そういう時には一回秩序を崩してもう一度作り直す、それが手っ取り早いんだ」 そうだった。第2回TM杯でやったフラット4も、涼ちゃんのその言葉がキーになっていた。 「そのための準備段階で、『勝てなかった』ことを演出したかったんだ」 私は思わず頷いた。 「このあとの反省会で、新フォーメーションを提案していこう」 監督はそう言って私を見つめる。 大丈夫。監督はこの敗戦を前向きに捉えていた。 大丈夫、これからWoody BELL'Zはもっと強くなる、そんな気がした。 PR |
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