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2008 04,06 21:01 |
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鞠川 奈津江です…
今日は本当は何も話したくありません。 でも他の人たちにも話が分かるようにしないといけないから。 Woody BELL'Zを応援してくれる皆さん、本当にゴメンなさい。 結果的にみんなを裏切るようなことになって。 そしてWoody BELL'Zのみんな、本当にゴメンなさい。 一緒にまたタイトルを取るんだ、そう言いながら、結局真っ先に離脱しちゃって。 こんなことになるとは思わなかった。 でも、他の選択肢を取ることはできなかった。 北見監督にそう伝えると、北見監督も、 「マリならそう言うだろうと思った。まあしょうがないわな、こうなった以上は」 苦笑いしながらそう言っていました。 でもすぐ真顔になって、 「こういう事態になったからには、今年はもうお前に選手としてプレイさせるのは不可能だと思う。だからここであえて言わせてもらうが、お前との選手契約はこの時点で破棄させてもらう。そしてチームスタッフとしての契約をしたいと考えているが、どうするかはマリが自分の意志で決めること」 そう申し伝えられました。 仕方がないです、自分の取ったことの責任は取らなければいけない。 それがこれから社会に出る人の務めなのですから。 「分かりました、しばらく考えさせて下さい」 私はそう言うのがやっとでした。 とうとう私はWoody BELL'Zでプレーすることができなくなりました。 しかも自分の不注意から。 そう… 記念杯を前に、大好きな「彼」の子どもを宿してしまう、という不注意から… どこで、かは私も分かっています。 2月の中旬に指宿で合宿を張ったのですが、その前日に彼とたっぷり楽しんだんです。 まあ大丈夫だろうな、そう思いながら楽しんだのですが、今思えば、予想以上に「彼」が頑張っちゃったのかもしれませんね。 3月上旬に本来来るべきものがこなくて、最初はただ単に遅れているだけなんだろうな、そう思っていました。 でも桜花杯が始まってもなかなか始まらなくて、どうしたらいいか分からなくなっちゃったのです。 もしかしたら子どもがお腹にいるのかも、そう思ったら思いきったプレーが出来なくなってしまいました。 おそらく北見監督はその辺りから不審がっていたかもしれません、結局桜花杯には少しもプレーさせてくれませんでした。 (主催注:鞠川奈津江が出場しなかったのはあくまでも偶然です。出場したならしたで別のストーリーを考えていました(笑)) 桜花杯が終わったあと、もはや私は裏切りを演出し続けるしかありませんでした。 一生懸命頑張っているみんなをしり目に、休み休みしながら練習をこなすしかありません。 何しろ自分の子どもがいると思ったら、恐くて接触プレーもできません。 そんな私を、北見監督はあえて注意しませんでした。 みんなの視線が冷たくなっていくのが、私にも分かりました。 そして、今日。 まずはミーティングをして、アルディージャとトリニータのゲームの観戦レポートを討論しました。 みんなも建設的な意見を出して、チームのやる気を感じさせました。 そしてミーティングが終わったあと、私はヒナに呼ばれました。 「みんなが一生懸命頑張っているというのに、なんでマリだけいい加減なことをしてるの?」 ヒナが言いたいことは分かります。だって、私たちは創成期から苦労をともにしたメンバーですから。 ヒナも一旦チームから外されたことがあるから、自分が一生懸命にやらなくちゃ、と必死になって頑張っているのがよく分かる。あのヒナを知っている人からすれば、全然別人のような今のヒナだと思う。 …でもヒナは今の私の辛さを知らないだろうな、とは思っていました。 「理由も言えないの? あたし、マリがそんなヤツだとは思わなかった!」 ヒナが怒りを表に出しながら私に詰め寄ります。 でも私はそれでも言えませんでした。妊娠しているかもしれない、だなんて。 「もういいよ! マリなんて絶交だから!」 ヒナはそう怒鳴ると、私を突き飛ばしました。 突き飛ばしたことは別に怒っていません。ヒナの気持ちも分かるから。 でも次の瞬間、急に吐き気を催しました。 そして… クラブハウスの通路で、はしたなく戻しはじめました。 「あっ、そ… そんなつもりじゃ…」 ヒナがしどろもどろになって、次の瞬間、たまたまそこに通りかかった星野さんに、 「なっちゃん! ゴメン! 北見監督とマネージャーを呼んで!」 そう叫んでいるのが聞こえてきました。 「マリちゃん、ホントゴメンなさい、こんなことになるとは思わなかったから…」 北見監督が来るまでの間、ヒナはそう言って涙を流しながら謝っていました。 「どうした、ヒナ」 北見監督が駆け付けました。ちょうど安達さんもそこにいます。 北見監督が私の姿と、その近くにある吐瀉物を見て顔を青くしています。 安達さんも真っ青な顔をして北見監督を見つめます。 「妙子、例のヤツを持ってこい!」 「ハイ!」 北見監督に言われた安達さんが弾かれたように走り出しました。 「ヒナ、悪いけど、あとは俺がなんとかするから、こだちとむつみに新聞紙とゴミ袋、モップを持ってここに来るように言ってくれ。でここの掃除をさせてほしい」 「わ、分かりました。監督、お願いします!」 涙を流しながら、ヒナもその場から立ち去りました。 そして私に 「歩けるか?」 そう声をかけます。 私が首を縦に振ると、 「それじゃトイレに行くよ」 そう言ってトイレに行きました。 私も北見監督の後についていきます。 北見監督が女子トイレの前に来ると、ちょうど安達さんがコップと何かの箱を持って追い付いてきました。 北見監督はコップを安達さんから受け取ると、それを私に渡して、 「これにおしっこを取ってほしい。そうしたら妙子にそのコップを渡すこと」 「安達さんに?」 「妙子が持っている薬に必要なんだ」 「もしかして?」 あたしは急に自分の不安に胸が高鳴るのを感じました。 「マリ、お前が妊娠しているという可能性を、俺は疑っている」 …やはり北見監督は気がついていたようでした。 そうなると、やらないわけには行きません。 私はコップを持ってトイレに入りました。 安達さんが妊娠検査薬(といっても温度計のような機械なのですが)で調べ終わった後、首を横に振りました。 一瞬何のことか分かりませんでした。 でも安達さんの表情が暗いのに気がついて、思わず聞きました。 「妊娠、していたの?」 安達さんははっきりと答えました。 「断言は出来ないけど… 可能性は高いです」 私は目の前が暗くなるのを感じました。 もちろん大好きな彼の子どもが出来たことは嬉しいことです。 でもよりによって、記念杯が始まるというこの時期に… そのあと、北見監督に産婦人科に連れて行かれ、妊娠8週間と診断された、というわけです。 この先のことをどうしたら良いか… 今はとにかくいろんなことが起こってパニックになっているので、どうしたらいいかが全く考えられません。 でも、彼の子どもはうみたい、それだけは確かな気持ちとしてはあります。 PR |
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